Facebookが社名を「メタ」に変更したうえで、メタバースの開発に注力すると発表したことで、一気にメタバースへの関心が集まるようになった。
これは簡単に言えば、ユーザーがインターネット上でさまざまな活動をすることができる仮想空間のことで、このメタバース空間を通して世界中の人たちが出会い、交流する機会が得られるだけでなく、ビジネスの機会も作ることが可能だ。
メタバースの一般的な特徴としては、現実世界と仮想空間との境界がはっきりしておらず、体験や情報を共有できること、仮想空間内でモノの売買が可能なことなどがよく挙げられている。
そして、もうひとつ重要な特徴となっているのが、その仮想空間が永続的であることだ。つまりメタバース空間はつねに維持され、運用されている必要があるのだ。オフラインのゲームのようにプレイしているときだけその世界が動いている、のではなく、ユーザーが参加していないときにも機能し、その空間が動いていることになる。
つまり24時間365日機能していることが大前提となるため、メタバース開発の分野では保守・運用も非常に重要な要素となっているのだ。
それゆえメタバース開発に携わるVRエンジニアはシステムやプラットフォームの開発はもちろん、動作テスト、デバック、アップデート、セキュリティなど幅広い分野で役割が求められている。
もちろん、一人のVRエンジニアがこれらすべてをこなすことは不可能ゆえ、現場では役割分担を決めた上で作業が行われている。
つまり、VRエンジニアとひと口に言っても、実際に行っている仕事は多様なのである。これからVRエンジニアを目指す場合にはこうした点も意識したうえで準備を行っていく必要があるのだろう。